株式会社竹屋旅館 代表取締役
竹内 佑騎さん/Yuuki Takeuchi
プロフィール
MBA取得校
早稲田大学大学院 商学研究科ビジネス専攻MBA
職歴概要
株式会社Otono 代表取締役副社長
https://otono.site/
一般社団法人 日本医食促進協会 代表理事
https://www.medi-chef.org/
MBAを取るきっかけ
家業でホテルを経営しており、後継者として事業を引き継ぐために経営について体系的に学ぶことを考えたのがMBAを取るきっかけです。
よくある事業承継として先代の鞄持ちのような形で入社し、徐々に業務を覚えていくこともありますが、ただ事業を引き継ぐだけではなく、戦略的に事業を作っていきたいという思いがありました。
また、今までの事業の良いところは継承しつつ、自分の代では新しいことをやっていきたいという思いと、やらなくてはいけないという危機感もあったと思います。
MBAを取ってよかったこと
経営に関して体系的に学べたことはもちろん、それ以上に一緒に学んだ仲間とのネットワークが非常に有益だと思います。
卒業後、周りの仲間が歳を重ねていく中でさらに重要なポジションを任される方も増えてきており、MBAネットワークの価値も日に日に高まっていると感じます。生涯の資産として今後も増していくのではないでしょうか。
また、入学前には事業をどう引き継ぐかを中心に考えていましたが、ベンチャー系の勉強をしていく中で第二創業、志を高く持つことが重要だということを感じました。
結果として、家業の承継のみならずその後株式会社Otonoと一般社団法人 日本医食促進協会といった複数企業の創業にも繋がっていると思います。
授業ではグループワークや人前で話すことも多かったため、プレゼンの技術力が上がったことも今役に立っていることの一つです。
現在のお仕事について
本業であるホテル事業の他に、IOTを活用した観光事業として株式会社Otono、医療機関と連携した「メディシェフ」人材育成事業など、「観光」と「健康」を事業ドメインとして価値提供を図っております。
ホテル事業を運営する株式会社竹屋旅館では、静岡市清水にあるホテルクエスト清水を経営しており、宿泊事業と食事業を通じて地域の価値を創出してきました。
MBAの時に一緒だった仲間が泊まりにきてくれたり、お世話になった先生のゼミ合宿などにご利用いただくこともあります。
株式会社Otonoは観光地を、オトの力で劇場に変え、訪れた人に笑顔や驚き、切なさを生み出す音声アトラクション「オトラクション」構想を掲げ、展開を拡げています。この事業構想は、サンフランシスコのアルカトラズ島に行った時に、そこにあった音声ガイドにインスピレーションを受けて思い立ちました。
株式会社Otono: https://otono.site/
一般社団法人 日本医食促進協会では、医師や歯科医師らと共に「おいしい健康食」を広めようと「メディシェフ」という民間資格をつくり、全国の食関係事業者や一般の主婦の方に提供を行っています。この資格では、医師、管理栄養士、調理人として第一線で活躍する経験豊富な講師陣による、エビデンスに基づいた医食と独自のノウハウを元につくったプログラムを学ぶことができます。
一般社団法人 日本医食促進協会: https://www.medi-chef.org/
今後の目標について
私が住んでいる静岡の魅力をもっと多くの方に伝えたいという想いと同時に、地方から世界に届けられるようなサービスと人材を創っていきたいと考えています。
地方にはまだまだ多くの魅力や観光資源が眠っており、人材についてもブルーオーシャンであるからです。足りないのは地域の資産を活用する「ヒト」だけ。だからこそ、地域のアントレプレナー(ローカルプレナー)を輩出することが重要です。
最近では副業として事業に携われる環境も整ってきており、株式会社Otonoでは全員が副業、兼業をしながら働いています。
また、今後は地方を中心に事業承継のニーズがたくさん出てくると思いますので、自身の経験などを生かして役に立っていければとも考えております。
MBA取得者で転職やキャリアに迷われている方へ
私自身は、地方企業×MBAに大きな可能性を感じています。上記の目標とも関わりますが、日本の地方は非常に恵まれた資源が溢れる一方、人材の不足によって価値が創出できない事例が沢山あります。人材のブルーオーシャン、まさにキャリアを積むのに合理的な手段の一つではないかと思います。
都心部で働かれているキャリアの方が多いと思いますが、地方へ目を向けることも良いのではないでしょうか。まずは興味関心のある分野で現在のお仕事を続けながら副業や兼業として取り組んでみても面白いと思います。
地方では売上や利益もしっかりと出ている優良企業にもかかわらず、後継者不足で悩んでいる会社も少なくありません。経営陣として参画したり、事業承継の間の期間に経営のプロフェッショナルとして事業に関わることで、ご経験の活用やビジネスパーソンとしての成長の機会にもなると考えられます。
「地方×MBA」ご興味ある方がいらっしゃればぜひご相談下さい!