2020.5.26 2020.6.8
転職回数は何回まで?転職回数が少ない方が良いのは本当か
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転職回数が多いとなぜ印象が悪いのか?
転職回数が多いと書類上の印象はあまり良くなく、多ければ多いほど書類審査に落ちる可能性が高まると聞いたことがある方も多いでしょう。
今回は転職回数が少ない方が良いのは本当かについてご紹介いたします。
目次
転職回数が多いと不利になる?
転職回数が多いと転職をする際に不利になるのかどうかについて見ていきましょう。
なお、業界や職種によっても異なるため、あくまで一般的なご意見として参考にしていただければと思います。
書類落ちの可能性が高まるのは・・・本当です。
実際に、企業側の募集要件として募集要項には載っていませんが、社内での選考ポリシーやエージェントへの希望として、「転職回数◯回まで」と設定している会社も多くあり、多いよりは少ない方がいい、というのが見て取れるかと思います。
それでは、なぜ書類審査で不利なのか見ていきましょう。
転職回数が多いと書類審査で不利になる理由とは
転職回数が多いと言うのは、
- 比較的頻繁に会社を変えている
- 一社あたりの在籍期間が短い
- なんらかの理由で短期で会社を辞めている
- ポジティブな理由ではなく、ネガティブな理由を想像しがち
といった印象を持たれがちです。
ネガティブな理由として受け止められやすいものとして、これはあくまで日本企業の中でとなりますが、以下のようなものがあります。
- 自分にマッチしていなかったから我慢弱く転職している
- 自分のやりたいことができなかったので転職している
- モチベーションが落ちたので転職している
- 他にやりたいことができたので転職している
- もっと良い環境、条件の会社がみつかったので転職
- 入社した後に会社から必要な人材として見られていない可能性
実際のところ、その理由を詳しく聞かないことにはわからないのですが、書類上で判断する際に転職回数が多いと上記のような理由で短期で会社を変えているのではないか、それが一度ではなく、数回あり、今後も同じようなことがあるのではないか、という懸念から書類でNGになってしまうことがあります。
入ってみたら自分にマッチしていないことがわかった
これは選考時にしっかりとその企業と向き合えていたのか、環境のせいにしていないか、他責にされる方なのかといったイメージを持たれる可能性があります。
やりたいことができなかった
やりたいことをやるためのチャレンジをしてみようという努力はしたのか、これも環境や他責にしていないかといったイメージを持たれる可能性があります。
モチベーションが落ちた、他にやりたいことができた
自分のビジョン、方向性は定まっているのか、思考が浅く、いきあたりばったりで、その時の感覚で決めていないか。
自社に入ったとしても、強くコミットしてくれるだろうか不安になり、マネジメントなど重要なポジションを任せて大丈夫か心配になる可能性があります。
もっと良い環境・条件の会社がみつかった
環境重視、環境依存で、他に目移りしてすぐにまた転職してしまうのではないか。
他に良いオファーがあったらすぐにまた転職してしまうのではないかと思われてしまう可能性があります。
これらの懸念もあくまで憶測に過ぎないのですが、こういったネガティブなイメージを先行してしまい、それであれば転職回数の少ない方を優先に見ていこう、となることへと繋がります。
転職回数が多いとは何回のこと
では、転職回数が何回以上だと「多い」となるのでしょうか。
これは1社あたりの在籍期間が大きく関連しています。
1社あたりの在籍年数が1年~2年(例えば3年で2社以上在籍している中で転職活動中)ですと、転職回数が多い印象となります。
大学卒・23歳で新卒で就職した方の場合、20代前半で2~3社、20代後半で4~5社といったペースですね。
石の上にも3年・・・という言葉がありますが、3年継続してやってみて、やっと身になる部分、実績として評価できる部分があり、最低2年以上の在籍経験がないと、その会社での、その期間の経験は実績として評価しづらい部分もあります。
2年、3年と継続していく中での挑戦・成長、そして実績。
これが大事なチェックポイントであり、どの職種もPDCAサイクルを回しながら前進していくわけですが、2年未満だですとどうしてもそれが不十分な印象になってしまいかねません。
そのため、在籍期間が短い=転職回数が多いと、それぞれ在籍していた会社での経験が評価しづらく、ネガティブな憶測も入り、結果マイナス評価、書類NGになってしまうことが増えてきます。
キャリア形成上、転職回数は少なければ少ないほうが良い?
キャリア形成上、転職回数が少ないにこしたことはないのでしょうか。
一般的にはそのような傾向になりますが、全く逆で少ないことが懸念になることもあります。
極端な例ですが、これまで一度も転職していない方からの応募があった場合、転職回数が多いケースとは全く違う懸念が生まれています。
例えば、35歳・転職歴なしの場合を考えてみましょう。(もちろんその個人様次第ではあります)
「これまで新しい環境下で新しい仲間と仕事を進めてきた経験がほぼない。
年齢も高めになってきており、歳を重ねる毎に順応性や柔軟性、またそのような思考も少し弱くなる方が多いと言われている中で、自社にマッチするか、また柔軟に順応できるか、力を発揮してくれるだろうか。」
といった懸念も生まれます。
30代半ば以降の中途採用に対しては、「即戦力で、即順応し、いち早く成果を出してほしい」という期待、または前提があります。
そういった視点から、「転職の経験と転職先での実績」はないよりもあった方がプラスになることもあるということは覚えておいても損はないと思います。
同じ年齢で同じようなスキル経験を持っている方が2名選考が進んでいた場合、転職後にしっかりと成果を出しているといった実績を持っている方のほうが安心感が出るためです。
転職時の苦労、そしてそれに対する工夫もされてきての実績だと思われ、転職経験有りの方のほうが採用される可能性が高い、といったことに繋がると言えるでしょう。
最適な転職回数とは?
最適な転職回数、つまりネガティブなイメージにならない転職回数とも言えますが、実際のところ特に転職回数に注意して見る対象は20〜30代までです。
40代となると、若いときの転職回数の多さよりも、今すぐに何ができるか、どういった成果を出せそうか、といったスキル経験と実績軸で評価をするためです。
それを踏まえますと、大卒の方の場合、
- 20代前半・・・1回転職まで ※2社目に在籍
- 20代後半・・・2回転職まで ※3社目に在籍
- 30代・・・2~3回の転職 ※3~4社目に在籍
くらいがうまく転職している方の母数として多い印象を受けます。
実際、この範囲外の転職回数だからといって、希望するキャリアを描けない、実現できない、というわけではありません。
まず少しでも書類通過の可能性を高めるために、これまでのキャリアの詳細と変遷を具体的に職務経歴書に補足し、ネガティブな要素を少しでも無くしていくことはできます。
エージェントを介しての応募の場合は、その点をエージェントからも補足していただくことで書類通過の可能性を高めます。
そして面接や面談の機会でもその詳細を自分の言葉で伝え、ネガティブ要素を解消できれば、選考もクリアし、前進することができるでしょう。
転職回数(過去)は変えられないが、未来を切り拓くチャンスは創れる
採用する企業側の判断は、過去の経歴と今、そして未来の3点をつなぎ、今後の未来という観点で、ともに同じ方向をみて前進できるか、同じ方向を見てお互いが描く実績、成果を出せるかどうかを判断していくことになります。
極論をいいますと、転職回数が多かろうが、少なかろうが、それが描ければ良いわけです。
そのため、既に転職回数が多い方は転職回数なんて気にしなくてもよい、というある意味の割り切りは必要かもしれません。
実際に転職回数の数だけ内定を経ている訳ですし、同じ会社でずっと働いているよりも環境への適応経験も多いと言えるでしょう。
ただし、採用する企業側はどのように自分をみているのか、どのあたりを懸念しそうかなど、自分がどう見られているのかを理解した上で、これまでのキャリアをどう表現するかがとても重要です。
この考え方、思考の有る無しでは、職務経歴書の作り方、エージェントとのコミュニケーションのとり方、面談面接での表現、全て変わってきます。
置かれている状況を客観的に判断し、その中で期待に応える、ニーズに応えることは転職活動だけではなく、ビジネス活動において大事な考え方の一つでもあると思います。
転職回数はもう変えることのできない過去のことですが、大事なことは過去をしっかりと振り返り受け止め、未来・ビジョンを描くことができれば転職回数を気にせずとも、未来を拓くことは可能になるでしょう。
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