2020.5.16 2020.5.19
外資系企業で活躍するためのグローバルレベルの英語力を身につけるには
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外資系企業で働く際には書類や面接などで英語力が求められることが多いです。
中には入社してからほとんど英語を使わないというケースもありますが、さらに英語レベルを高めないといけないという場合も多く見受けられます。
今回は外資系企業で活躍するためのグローバルレベルの英語力を身につけるためについてご紹介いたします。
目次
ブロークンイングリッシュでも問題はない?
本屋さんで英語学習法に関する本をのぞくと、「少ない単語で英会話ができる」、「ブロークンイングリッシュでいい」といった主張の本がいくつもおいてあることに気づきます。
こうした主張は、英語に苦手意識があったり、英語を勉強しなきゃと追い込まれている方には、とても魅力的に映ると思います。
英語の勉強のスタートとしてはこのような本はシンプルでわかりやすいことも多く、日常会話レベルの英会話を身に付けるきっかけとして良い本も多いです。
しかし、ビジネスレベルで英語を使ってアウトプットを発揮するとなると話は違ってきます。
アイビーリーグへの大学院留学や、英語を使った仕事をしている経験からいって、「ブロークンイングリッシュでいい」という考えは、単に英語が話せない自分を正当化したい言い訳にすぎないかもしれません。
残念ながらグローバルビジネスにおいて、正しい英語を話せなければ相手にされません。
例えば米国のトランプ大統領が大統領選挙中に、「日本人の英語力のなさから、日本人と交渉事をするのは大変なんだ」と話し、集まった支持者らも同様に話を聞いていた、といった出来事があったと言われていることからも垣間見えます。
外資系企業で働いてみたいという方や、海外の顧客や同僚と対等に仕事をしたいと思うなら、まずは英語に対する考え方から見直してみましょう。
英語に対するマインドセットを変える
英語学習に取り組む場合、ぜひ英語に対するマインドセットを変えることからはじめましょう。
例えば海外の顧客や同僚と対等に仕事をできるようになるために、できるだけ早く・効率的に、正しく美しい英語力を身につけるという気持ちで勉強に取り組みましょう。
ただ、そうはいっても、やみくもに勉強をはじめても後が続きません。
ご承知のとおり、語学のマスターは一朝一夕にできるものではなく、長い年月をかけてじっくり勉強していく必要があります。
私自身、30歳でアイビーリーグの1つに大学院で留学をしましたが、日本の大学院を卒業してから留学するまでの7年間、必死に英語を勉強しました。
それでもまだ自分自身の英語力への自信を問われたら、「正直自信がない」というのが本音です。
私が勤務していた外資系コンサルティングファームに、グローバル案件をいくつもやり、年に何度も海外出張しているようなコンサルタントもいるのですが、彼らに英語への自信を聞くと、「自分はまだまだ」という返事が返ってきます。
そのような方々は高いレベルの英語の習得を目指すために自腹でネイティブ講師との英会話レッスンを毎週受けたり、積極的に日本で海外の方と会えるような場所に赴いたり、貪欲的に英語学習に取り組んでいる方が多いです。
英語ができればできるほど、さらに上のレベル・もしくはネイティブレベルを目指しており、自分はまだ努力が必要だ、という認識に至るのだと思います。
この記事をお読みの方であれば英語に対してレベルアップをしていきたいと思っている場合も多いと思いますので、このようなマインドセットを持つことがおすすめです。
目指す英語のレベルは、どのレベルか
英語学習は長期戦ですが、途中で心折れずに、継続的に学習を続けることが非常に大事になってきます。
そこでまず行っていただきたいのが、自分の目指す英語のレベルをできるだけ具体的に明確化することです。
多くの英語学習者の方が、「TOEIC900」とか「TOEFL100」等、英語試験のスコアを学習の目標にしていると思います。
ただ、スコアを目標にした場合、具体的にどのように英語が使えるようになっているのかといった視点が欠けている場合も少なくありません。
例えば「TOEIC900」をとれるレベルに到達するというのは、ビジネスにおける英語のリスニングの場面で、何割くらい聞き取れるイメージでしょうか。
また、英語のドキュメントを何割くらい読み取れるイメージでしょうか。スピーキングは?ライティングは?と具体的に落とし込みすることが出来ていないことがよく見受けられます。
このように自分が到達したい英語のレベルに関する明確なゴールをもたないまま、英語学習をしている日本人は非常に多いです。
具体的に英語をどのように使えるかを意識してみる
もちろんTOEICやTOEFLの勉強をしていく中で着実に英語力は高まっていきますし、結果として話せたり読み書きが不自由なくなることもあります。
ただ、「TOEIC900とったけど、会議の場で全然話せない」なんてことも生じてしまいますし、周りでもそのような方がいるかもしれません。
まずは自分が到達したい英語のレベルを、できるだけ具体的に明確にし、それを紙に書き出して、自分の潜在意識にしっかり訴えかけましょう。
そうすれば、試験のスコアで一喜一憂することも、途中で心が折れて学習をやめてしまうことも少なくなるはずです。
自分はなぜそのレベルに到達したいのか、理由を明確にしておくことです。
例えば私の場合、
「海外の人材と仕事をするグローバル案件にアサインされ、現地人材への英語インタビューが一人でこなせるレベルになる」という目標をたて、
その理由として、「英語インタビューが一人でこなせることは、自分がクライアントから雇ってもらうバリューにつながり、継続的に依頼を受けられる可能性がある」と考えました。
継続的に依頼を受けられれば、グローバルでの仕事の経験が身につき、さらにキャリア上のステップアップにつながるといった具合に、明確化していきます。
上記で決めた目標は手帳の1ページ目に書き、常に目に入るようにしておきます。
そうすることで英語学習への意識が明確になり、自分の理想に向かって必要な行動を取れるようになってきます。
本当に効果があるのかなと思う方もいると思いますが、やらないよりはやった方が目に入る位置にあることで意識づけがされますので、まずは試してみてはいかがでしょうか。
登用試験にTOEICスコアが設定されている場合
外資系企業だけではなく、最近では大手日系企業でも管理職への登用試験の際などに、TOEIC600~730くらいのスコアの取得を義務付けています。
英語学習者の中には、この登用試験のパスを目指して、仕方なくTOEIC学習を始めた、という方も多いでしょう。
このTOEICスコアの取得において、「意味がないのでは」といった声もよく聞かれます。
確かにTOEICのスコアのために勉強するのはあまり意味がないかもしれませんが、TOEIC600~730くらいは取れないと、グローバルビジネスにおいては一人前のレベルに達することは難しいと認識しておいた方が良いと思います。
おそらく、このようなTOEICの要件を設けている会社は、海外売上比率がそれなりに高く、英語を使った業務が発生する可能性が高い企業でしょう。
TOEIC600~730レベルは、たとえばAccounting(会計)といった基礎的なビジネス英単語が一通り理解できていれば、取得できるスコアです。
競争が激しい企業ではそうした英語の基礎力もない人材を、会社の経営人材である管理職に登用したいとは思わないのではないでしょうか。
英語の登用要件をクリアしなければならない方は、単語・リスニング・リーディングを集中的に勉強し、一刻も早くスコアを取得して、日本人が苦手とするスピーキングやライティングの勉強に切り替えましょう。
外資系企業のシニアクラスのマネージャー以上になるのであれば、流暢な英語のスピーチ力だけではなく、もちろん発言内容や考え方などビジネスのレベルでも高いものを求められます。
日本人は特にスピーキングの練習が必要
日本の学校の英語学習を一つ言うならば、私達は学校教育において、英語のスピーキングの訓練をほとんどしてきていないということです。
例えば海外のMBA取得のために英語を勉強されている方で、海外で長期間生活したことがない方にとってスピーキングのスコアアップは特に苦労されると思います。
しかしながら、私達はこれまでの学校の勉強で、リスニングやリーディング、ライティングを中心とした学習をしてきたことから、どうしても英語の勉強をやるとなると、この3技能の勉強をやってしまいがちです。
そのため、ビジネスで英語を使うのであれば時間配分を意識して、特にスピーキングの強化を行うようにしていくのが良いと思います。
ぜひ、実践で使うということを意識して学習に励み、グローバルレベルの英語力を身につけてください。
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