2020.8.30 2020.8.30
コンサルティングファームに業界未経験で転職するために必要なスキルとは
460 PV
景気の波に左右されず新卒・中途問わず人気となっているコンサルティング業界。
久しぶりに会った友人が、全く畑の違う業界からコンサルティングファームに転職していた、ということもよくある話なのではないでしょうか。
コンサルティングという言葉が耳慣れない方にとっては、なぜ未経験から転職できるのだろうか?といった疑問も生まれるかもしれません。
また、よく言われている若くして高年収が得られる、速いスピードで成長できる等の点から、未経験の自分でも転職できるのか?とお考えの方もいるのではないでしょうか。
今回はコンサルティングファームに業界未経験で転職するために必要なスキルについてご紹介いたします。
目次
コンサルタントに求められるスキル、素質とは
コンサルタントとして求められるスキル、素質とはどのようなものがあるのでしょうか。
ここではクライアントがコンサルタントに求めることから考えてみましょう。
ファームのカテゴリーに関係なく全コンサルタントに共通して求められるスキルは、「知識や経験からではなく、ゼロベースで本質から問題を見抜く力、また解決策を考える力」と考えられます。
クライアントが抱える問題の背景となっている状況の把握、また課題解決へ向けた適切なプロセスの提示などが求められるからです。
その過程には、クライアントから入手したデータなどを正しく理解し、分析する能力がある方がベターですし、何度もクライアントや関係各所とやりとりをする多忙な生活に耐えうるタフな体力や精神力も必要であると言えます。
アドバンテージになりうるスキルや素質は?
具体的にどのようなスキルを持っていれば、業界未経験でもコンサルティングファームに転職しやすいのか、以下で細かく見ていきましょう。
業界についての知見
人材、IT、メーカー、物流等、どの業界でも働いていくうちにその業界の全般知識が身についてくると思います。
コンサルタントを志すのであれば、問題の背景となっている状況を把握する能力が必要ですので、クライアントが属する業界の深い知識が必須となります。
業界への知見が深ければ深いほど、より専門的なコンサルティングが出来る可能性が高くはなるので、どの業界でもその業界全般についての知見はアドバンテージになりうるのです。
また、クライアントは他社ではどうやっているのか?一般的にはどうなのか?といった他社との比較を知りたがることも多いです。
コンサルティング業界未経験であっても、他の業界の知識があると、チームの力になることができるので、評価も高いでしょう。
志望しているコンサルティングファームがあればどのような業界に強みを持っているのか調べておき、ご自身の知見と合っているか確認しておくことが望ましいです。
財務・会計についての知見
財務コンサル、会計コンサル等、それぞれを専門としているコンサルタントが存在するほど、これらの知見は専門性が高く習得するにも時間や労力がかかるためアドバンテージになるでしょう。
クライアントだけではなく、社内でのコミュニケーションでも定量的なデータに基づいた資料作りやプレゼンをする機会も多いため、財務諸表の分析やコーポレートファイナンスの知見もあると強みになると思います。
財務・会計等の知識に加え、経営企画・営業企画・人事・経理などといった企業のコーポレート的な職種に関しては、やはり専門的な知識が必要になるため、コンサルティング業界未経験でも、転職にメリットになるといえます。
資格
「士業」といわれる資格は高評価となります。
例えばB/S、P/Lを読み解き、資金の流れから企業を評価出来る会計士は、「いかにクライアント企業を儲けさせるか」、「不要なコストを抑えるか」を考えていくコンサルタントと相性がよく、比較的汎用性の高い資格ではないかと考えられます。
また、現在グローバルでも大手とみなされるファームの多くが、会計事務所のコンサルティング部門を出自に持つということも、会計士とコンサルタントの親和性の要因かもしれません。
財務の中でも特に税務の専門家である税理士資格をお持ちの方も、例えば企業再生に携わる分野などでプラス評価を受ける可能性が大きくなります。
それ以外の資格は、ファームあるいは部門が対象としている分野と合致していればアドバンテージとなります。
例えば、社会保険労務士の資格をお持ちの方が人事系ファームに入社される、医師免許をお持ちの方が医療系ファームに転職する、といったケースは、その方の専門的なアドバンテージが生かされた転職だということがわかります。
また、IT系ファームにおいては、公的な資格に加えてSAPやOracleの認定コンサルタントであることが有利に働くというケースも多々見受けられます。
また、資格ではありませんが、よく同じカテゴリーで話題にあがるMBAはリーマンショック、またコロナショックを経た現在、ただ持っているだけではなかなかアドバンテージになりにくくなってしまったのが現実です。
行く前に何をしていたのか、何を求めてMBAに行ったのか、その結果何を獲得し、それをそのファームでどう生かせると考えているのか。
こうした一連のストーリーが納得感をもって伝えられた時、MBAは初めて強力な武器になりうると言えるでしょう。
年齢
具体的な年齢制限を公開しているファームは多くはありませんが、未経験でも素直かつ柔軟に新しい知識を吸収できる力があり、今後の成長ポテンシャルを感じられやすいのは、やはり若い世代といえます。
もちろんポジションによっても求める年齢は違ってきますが、実際の応募年齢層や内定決定までの年齢層をみても、20代前半から30代前半くらいの方が圧倒的に多いのではないかと思います。
体力・精神力
クライアントからの要望にクオリティの高い解決策を、限られた時間の中で提示する必要がある為、コンサルタントにはかなり高いレベルの体力と精神力が求められます。
特に転職したばかりの2-3年程度は社内外との調整も多く、人間関係にも揉まれることも無きにしも非ずです。
前項と被ってしまいますが、年齢との兼ね合いも非常に重要なポイントでしょう。
多くのコンサルティングファームは男性の比率が高い傾向にはあります。
語学力
いまや、コンサルティング業界に限らずとも言われていることですが、この業界においてもやはり英語力は重要視されています。
特に、今後は少子高齢化が加速し、内需縮小が避けられない我が国において、企業は今後の成長エンジンを海外に見出さざるを得なくなっており、企業を支援するコンサルタント自身がグローバルに活動できなければ話にならない、ということになってきます。
ポジションによって求められる語学力のレベルは違ってきますが、あまり得意でなければすぐに上達するのは難しいため計画を立ててレベルアップしていきましょう。
志望動機
未経験からのコンサルティング業界転職について、アドバンテージ要素を色々とご紹介しましたが、「なぜ今コンサルタントに転職したいのか?」という理由は、一番と言ってしまっていいほど重要なポイントです。
スキルなどももちろん求められますし、重要なのですが、なぜこのタイミングで転職を考えたのかという部分を、今までの経歴を踏まえ上手くストーリー立てて話せるかどうかもコミュニケーション能力、プレゼン能力の一つと考えられ、評価ポイントになります。
また、コンサルティングファームに入って経営についての知見、経験を高めて将来のキャリアに役立てたいと思う方も多いと思いますが、コンサルティングファームに限らず会社は学びの場ではなく、あくまで従業員へ支払う金額以上のリターンを見込んで採用を行っています。
もちろん志望動機の中にこのような考えを持つことも問題はありませんが、いかに自分がバリューを発揮できるのかといったことを念頭においた志望動機の作成と説明が求められることは覚えておきましょう。
強み、弱みを整理してチャレンジしてみよう
今回はコンサルティング業界未経験でもどのようなスキルを持っていれば転職しやすいのかについて見てきました。
一見何も接点がないような業界・職種であっても、転職してみたら実はあの経験が役立ったというような例もありますので、自分自身の現時点の強み、弱みを整理してみて足りないところがあれば意識して高めていき、コンサルティング業界に挑戦してみても良いと思います。
RECOMMEND
-
2021.2.14
ゴイズエタビジネススクールの授業内容や評判、卒業生の進路先とは
-
2020.11.26
人材紹介・転職エージェントの会社規模に関するメリットとポイントとは
-
2021.9.24
【転職候補者向け】リファレンスチェックとは?メリット、流れについて解説
-
2020.9.28
オンライン面談・Web面接で気を付けておくべきポイントとは
-
2021.9.23
コロナ禍における転職市場の動向、また対策とは
-
2020.6.8
MBAはもう古い?欧米で注目のハイパーフォーカスマスターについて解説
-
2021.2.12
名古屋商科大学ビジネススクール(NUCB)の授業内容や評判、卒業生の進路先とは
-
2021.2.27
日本ビジネススクールケース・コンペティション(JBCC)の概要について解説