2020.5.25 2020.5.25
ヘッドハンターが語る学歴の重要性とキャリアビジョン実現のために大切なこととは
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転職やキャリアビジョンにおいて学歴はキャリア形成において重要なのでしょうか。
高学歴が年収が高いのか、キャリアビジョンを実現させているのか、それとも学歴は関係ないのか。
今回はヘッドハンターが語る学歴の重要性とキャリアビジョン実現のために大切なことについてご紹介いたします。
目次
学歴で年収やキャリアが決まるのか
ヘッドハンターとして多くのキャリアに触れてきた中で言えますことは、職種によっては定められた学歴(修士・博士・他資格)が必須なものもありますが、学歴が高年収や自身の目指すキャリアビジョン実現に必須かというとそうとは限りません。
そもそも良い学歴とはどういった学歴のことをいうのでしょうか。
偏差値、ブランド、規模、著名な卒業生がいるなどでしょうか。
日本で偏差値の高い大学として東京大学や京都大学が挙げられますが、これらの大学を卒業していることが高年収につながるかというと繋がる可能性があると言えます。
実際に年収の高い大学ランキングでは東京大学が1位です。
これは東京大学出身の方の就いている職種が影響しているのですが、なりたい職種があり、その職に就くために、またその職に就く機会、チャンスを広げるために学歴はないよりあったほうが良いもので、学歴は、高年収、自分の描くキャリアビジョン実現の可能性を広げる一助となるものだと思います。
高学歴が良い経歴に繋がるとも限らないのですが、「良い学歴とは自身のビジョン実現やキャリアビジョンにプラスとなる経歴」であると言えるでしょう。
自身のビジョン、やりたいことがあって、そのビジョン実現のために、成長できる環境やチャレンジ機会を得ることにプラスとなる学歴であれば良い学歴、繋がらなければ悪くはないですが、10代・学生時代の努力と実績、基礎知識・思考力を計る参考情報程度となります。
ですが、学生時代の進路選択において、そこまで将来のことを考えて選択しているかというと、そこまで深く考えきれていない方のほうが多く、また考えていたとしてもビジョンが変わることのほうが多いので、そう考えると、学歴を活かせている方のほうが少ないかもしれません。
そう考えると良い学歴かどうかではなく、良い学歴だったかどうか、というように後付で自身の学歴の評価が決まるように思います。
学歴が特に重要視されるのは新卒、第二新卒まで
では学歴を企業側はどのように見ているのでしょうか。
これは新卒採用か中途採用か、によって大きく異なります。
新卒採用の場合
新卒採用においては、最終学歴は必ず見ており、人気企業では書類選考時に学歴でスクリーニングしている企業も少なくありません。
新卒採用は、即戦力ではなく、多くが成長性・ポテンシャルを重視した採用になります。
その成長性・ポテンシャルを確認するために、学生時代の努、勉強との向き合い方、基礎知識・思考力=地頭がどうか、といったことを学歴から確認をしています。
高学歴が必ずしも自社にとって戦力になるとは限りませんが、一つの目安として重要視されているのは間違いありません。
中途採用の場合
中途採用、即戦力採用の場合は、学歴はあまり気にしていないことも多いです。
どちらかというと学歴ではなく、社会人になってからの経験とスキル、その実績が重要です。
学歴はポテンシャルをはかるものの一つと捉えた場合、学歴を活かせるのは新卒時、または第二新卒までです。
20代半ば以降の転職時に学歴はあまり重要ではありません。
人生においてイベントごとが多くなる20代後半から30代、その頃に自分の理想とするキャリア、人生を送るためには学生時代がどうあったとしても、社会人になってからの経験次第で、自分の描くキャリアや人生を掴むチャンスは十分にあると言えます。
学歴以上に1社目から2社目の選択と経験が大事
では、ヘッドハンターは学歴をどのように見ているのでしょうか。
業界や職種にもよりますが、学歴は聞いてないこともよくあります。
必要がなければ聞かない、あるいは履歴書で後から情報として知るのみのこともありますし、学歴によってその方の評価やご提案する方向性が変わるということはなく、
社会人となってからのスキル経験・実績を見ています。
そういった中で、学歴から何をみているかといいますと、まず難易度の高い大学に入学していることは、客観的に見て評価されるべき実績です。
10代、学生時代の仕事としては勉強に励む事がその一つで、その仕事に対してどう向き合い、結果を出してきたかを見ることができます。
そのため、20代に大きな影響を及ぼしている10代のときの様子を伺う上では学歴は重要な情報だと言えるでしょう。
しかし、中途採用の場合、10代のときや学生時代の実績・評価ではなく、社会人になってからの経験、実績をみますので、学歴はあまり気にしていません。
それ以上に、1社目や2社目の選択とそこでの経験と実績が重要視されてきます。
特に転職経験がある方の場合、2社目については1社目での経験を踏まえて、どのような視点・目的で2社目を選び、そしてそこで何を得たのか。
これがその後のキャリアにおいて重要なポイントになります。
1社目は、学生時代に正直よくわからない中で就職先を決めている方も多いですが、その中で1社目で得た経験とスキル、そして2社目は社会人経験を経て、自分で1社目をやめることを決意し、新しい環境を決めています。
この1社目から2社目への転職の背景・理由、どういった目的をもって2社目を選択し、そして実際にどういったチャレンジ、経験を経て何を得たのか、ここを重視して見ていることが多いです。
1社目~2社目の経験は、その後のキャリア形成に大きな影響を及ぼす可能性がとても高く1、2社目でどういった環境で何をしたか、のほうが学歴以上に意識をしてみています。
◯◯大学出身・・・といった学歴よりも、◯◯会社出身・・・といった経歴のほうが目を引くということです。
スカウトやヘッドハンティングをする際に、学歴でスクリーニングすることよりも、出身企業名でスクリーニングすることのほうが圧倒的に多いことにつながっています。
キャリアの再構築は今からでもできる
1-2社目も浅い考えで決めてしまった、短期で辞めてしまうなど経歴に自信がない、という方もいるのではないかと思いますが、直近の1、2社でもキャリアは再構築できます。
今からでも自分の描くビジョンに向かってキャリアを再構築できるということです。
以前お会いした方に、32歳からのキャリアチェンジを通して、40歳手前でその経験を生かして独立した方もいらっしゃいました。
つまり、30代からでも自分の目指したいビジョンに向けて走り、実現できるということですね。
ここまでくると学歴の話は全くでてきません。
ちなみに、欧米や韓国、中国は学歴社会と言われています。
繰り返しになってしまいますが、学歴は、キャリアや年収を決めるものではなく、キャリア形成の機会を広げるもの、で活かせるのは新卒または第二新卒まで。
学歴に自信がなくても気にしない、大事なことは社会人になってからの経験と実績。
そして今からでもキャリアの再構築とキャリアビジョンの実現は可能である、ということになります。
もちろん高学歴に越したことはありませんが、学歴が高い方よりも学歴は問わずに仕事で結果を残してきており、自社に入ったらどれくらいの成果が見込めそうだという費用対効果が高い方を採用するケースが一般的です。
企業も採用、育成には時間とお金を投資することになりますので、いかに自社で活躍してくれそうかということをシビアに求めてきます。
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