2020.11.12 2020.11.15
転職の際にエージェントを利用するメリット、デメリットとは
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転職をする方法はいくつかありますが、多くの方が一度は人材紹介会社に登録をしたことがあるのではないでしょうか。
自分にとって最適なキャリアを選択するにあたって役職、業界、業種、役職、働き方など人によって様々です。
今回は転職の際にエージェントを利用するメリット・デメリットについてご紹介いたします。
目次
転職時の課題解決のためにエージェントを利用
転職エージェントは、自分に合った転職先探しをサポートし、応募先の選考をフォローしてくれる存在です。
エージェントを利用するメリットは人それぞれありますが、どんな時にエージェントを利用すると良いのでしょうか。
これは「転職にどういった課題があり、その課題解決のためにエージェント利用する」ことが最も良い利用の仕方になります。
それでは転職時における代表的な課題を見ていきましょう。
- 自分の希望に合った転職先を探しているが見つからない
- 現職に勤務しながらの転職活動、時間がなくて情報収集できていない
- (入りたい企業に入るために)面接の準備をしたいがどうしていいかわからない
- 求人票だけではどういった企業かわからないのでその企業のことをもっと知りたい
- 急いで次の転職先を決めたい
- 職務経歴書・履歴書に自信がなく、書類通過に不安がある
これらの課題解決の一つの手段として、エージェントの利用が有効です。
エージェントは、転職先探し・決定のサポートを行うプロですが、エージェントが所属している人材紹介会社の規模、体制、方針によって、またエージェント個人によって、求職者への対応、サポート内容は様々です。
そのため、どのようなエージェントと出会い、どのようなエージェントを利用するか、は求職者の転職の成功に大きな影響を与えているといっても過言ではありません。
エージェントを使う目的を明確に
転職において影響力の大きいエージェントですが、まずはどういった目的で利用するか、をある程度決めたうえで利用してみてはいかがでしょうか。
最終的な目的は、「転職を成功させるため」ではありますが、それをもう少し段階に分けていき、その段階に合わせて(=目的に合わせて)エージェントを利用することをお勧めします。
そのために、今自分がどういう状況、どういう段階かを整理することも大事です。
これが曖昧だとエージェントを利用する目的もぼんやりしてしまいます。
転職の段階によって、行う転職活動も異なります。
転職を検討し始めたところか、それとも転職することを決めたところか、それとも早く転職先を決める必要がある、など転職意向度によって、転職活動の方法ややるべきことも変わってくるでしょう。
その状況によって、どのようにエージェントを利用するか、エージェントに依頼をするかも異なります。
例えば、キャリアの方向性を整理したい、自分に最適な情報を素早く収集したい、面接面談対策したい・・・など転職する上での課題、困っていることがそれぞれの段階で異なります。
どれも転職を成功させるために必要なことですので、それぞれの目的を明確にしてエージェントと向き合ってみましょう。
エージェントとの相性は重要
繰り返しになりますが、エージェントとのご縁、相性は転職の成功においてとても重要です。
もちろん転職以外でも担当の方との愛称は重要であることは言うまでもありません。
相性があまり良くないとずれた方向に転職が進んでしまったり、自分の目指したい方向に進んでいない転職となってしまうことも考えられます。
沢山のエージェントの中から自分に合ったエージェントをみつけられるかどうかは転職成功の鍵でもあると言えるでしょう。
では、どのように相性を見極めるのでしょうか。
上記で目的に合わせてエージェントを利用しようとご紹介しましたが、エージェントは多くの求人情報を持っていますので、その情報の中から、自分の欲しい情報、自分に最適な情報を素早く収集するために、エージェントを利用することは大変お勧めです。
これを進めていくプロセスと結果を通して、そのエージェントとの相性も計ることができます。
最適な情報を素早く収集する過程で相性を見極める
エージェントを利用する目的の一つに情報収集があります。
この目的を本当に果たせるかどうか、最適な情報を最適な量、素早く得られるかどうかです。
この目的は簡単に果たせるのでは?と思うかもしれませんが、この情報提供の内容で自分のことをどれだけ理解しているか、そして自分の立場、状況を踏まえた情報提供かがわかり、そこから相性や信頼関係が生まれてきます。
実際に、本当に自分の状況を理解した上で情報を提供してくれているのか、と疑問に感じる情報の提供のされ方をされることが多々あります。
具体的には、「自分の希望と合っておらず、この情報を提示した理由が曖昧」であったり、「提案される求人表の数が多すぎる、中には希望と合っていないものもある」ケースです。
求人の紹介をお願いする際に、自分の経験や今後の希望をお伝えしますが、それに対して、上記のような提案・情報提供があると、本当に自分のことを理解している、または理解しようとしているのだろうか、と不安になります。
もちろん一度や二度の面談ですべてを理解することは難しいと思いますし、求職者側の伝え方に課題もあるかもしれません。
それでもあまりにも希望からずれている場合は、相性を懸念した方が良いと思います。
少し不安に感じた場合は、しっかりとコミュニケーションをとってその不安を解消した上で、そのエージェントにお願いすることをお勧めします。
相性の良いエージェントとは長いお付き合いになることもあります。
最初は相性の良し悪しといった関係からになりますが、そこから信頼を重ねることで、最終的には信頼のおけるエージェントでありパートナーになります。
そういったエージェントが一人いると、今後のキャリア形成においてとても安心です。
欧米の考え方の一つに、人生において良い医者、弁護士、エージェント(ヘッドハンター)が近くにいることは非常に重要という考えがあります。
エージェントは自分のキャリアビジョン実現のために必要な存在として位置づけられており、日本ではそのような認識にはまだ至っていませんが、そういった存在がそばにいることで、常にキャリアと向き合い、キャリアビジョンと向き合い、そのキャリアビジョンの実現にチャレンジでき、良い転職、良いキャリア形成ができるように思います。
日本でも転職することが一般的になってきた昨今において、信頼できるエージェントは今後重要になってくるのではないでしょうか。
転職エージェントを利用するメリットについて
転職エージェントを利用するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
メリット① ~情報収集~
エージェントを利用するメリットの一つ目は多くの企業情報・求人情報の中から、自分の希望に合った企業、求人情報を紹介してくれることです。
多数の企業の中から、自分の希望を整理した上で、希望にマッチした企業、求人を紹介してくれますので、自分で探す時間・手間を省くことができます。
忙しい方にとっては、自分の代わりに探してくれるので、転職したいけど時間がとれなくて情報を集められず、そのため転職活動が進まないという方には特にお勧めの使い方です。
ここで重要な点は、ただの情報収集ではなく、「自分に合った」情報の収集ができるということです。
皆さんのこれまでのご経歴そして今後のご志向をお聞きし、そして直接コミュニケーションを取らせていただくことで、スキルや経験以外の人間性の部分も含めて、最適な求人を紹介してもらえることが期待できます。
このプロセスの中には個人のキャリアビジョンの形成というものもあり、個のキャリアビジョン形成のお手伝いをしてくれる点も非常にプラスです。
メリット② ~選考フォロー・対策~
エージェントはご紹介する企業に関する情報をたくさんもっており、その情報の中には、選考の傾向・注意点なども把握していてサポートしています。
どういった点に気を付けたら良いか、どういったことを面接の中でアピールしたら良いか、中には模擬面接などを行うなどし、面接対策に力を入れているエージェントもいます。
この面接対策の中には、
- 質問の仕方(勘違いをされない、評価に悪影響を及ぼさない質問、表現方法)
- 企業側に何を伝えることが評価にプラスとなるかの整理
- 面接時に企業側に伝える「自分のこれまでの経歴」の整理
- 同じく、面接時に企業側に伝える「キャリアビジョン」の整理
などがあります。
このように面接対策の多くは自分自身のことの整理と言語化です。
整理が出来ていたとしても、どのように相手に伝えるかがとても重要です。
伝えたいことをまとめた上で相手にしっかりと伝わるか、サポートをしてくれる点もエージェントを利用する大きなメリットと言えます。
メリット③ ~応募先企業との交渉・相談~
自分に代わって企業側と相談、交渉をしてくれる点も、エージェントを利用するメリットと思います。
面接中に聞きそびれたことがあったり、こういったこと聞いても大丈夫かなと、自身の評価に影響してしまいそうな質問も、代わって評価に影響が出ないようにフォローしてもらえます。
特に働き方や条件面のお話は、聞き方次第ではでネガティブにとらえられてしまうこともありますので、エージェントを介して、影響が出ないように質問、情報収集することは大きなメリットの一つです。
また、どうしても選考のスピードを早めたい、逆に他の会社と同時に面接を進めている場合など選考のペースを遅くしたいといったスケジュール、進め方の相談もエージェントが代わりに行ってくれますので、自分ではやりづらいこと、手間になることもフォローしてもらえるでしょう。
エージェント利用のデメリットと注意事項について
ここまでエージェント利用のメリットや効果的な利用方法、向き合い方について書いておりましたが、一方で気を付けなくてはいけないこと、デメリットになりうることもあります。
これを押さえることは効果的にエージェントを利用する、相性の良いエージェントか見極める事にもつながりますので、参考にしてみてください。
デメリット① ~求人情報に限りがある~
エージェント利用のデメリットは、あくまでもそのエージェント並びに人材紹介会社の持っている求人の範囲・視野・領域の中での情報提供・提案であるということです。
エージェント都合での紹介・提案も中には含まれているかもしれません。
求職者として理解しておきたいことは、エージェントは全ての求人票を持っているわけではなく、契約している限られた範囲の中の求人を取り扱い、紹介してくれているということです。
実際、エージェント業務は属人的になりやすい業務としてもとらえられており、エージェントがどの求人を紹介するか、その意思決定は一人のエージェントに任されている企業がほとんどです。
社内で検討振り返りはしているかと思いますが、どうしても一エージェントのその時の状況に委ねられていることも理解しておきましょう。
既に自分が行きたい会社が明確にある場合にはエージェント経由ではなく、その企業に直接応募した方が良い場合もあります。
デメリット② ~選考過程が見えにくいことがある~
選考過程の中でもデメリット・注意すべきところがあります。
エージェントを経由した選考の場合、応募先企業と直接やりとりがしづらく、基本的にすべてのやりとりをエージェント経由で行う、エージェント経由でコミュニケーションを取らなくてはならなくなります。
全く何もコンタクトできないというわけではなく、状況によって直接応募先企業とやりとりできることもありますが、必ず許可が必要で勝手に行うことはタブーとされていることがほとんどです。
そのため、選考結果の詳細や、エージェントと応募先企業でどういうコミュニケーションがとられているか、見えない時があります。
もちろんエージェントは企業側とのやりとりを求職者に伝えていると思いますが、どうしても見えない、わからない部分も出てきてしまいます。
これはエージェントとの相性、信頼関係があれば全く気にならないのですが、中にはあまりにも状況が見えず、理解できず、良い選考・ご縁につながらない要因の一つになっていることもあります。
このように、エージェント利用に際して、気を付けるべきこと、最初から認識しておくべきことがありますので、それを押さえた上で、エージェントと向き合う、利用することが転職を成功させる、充実した転職活動に繋がるでしょう。
納得のいく転職のためにはエージェント選びも重要
エージェントとの相性は非常に大事です。
大手企業のエージェントが必ずしも良いとは限りませんし、企業やエージェントによって強い部分が違ってきますので自分と合いそうかどうか見極めることが重要です。
有名で知っている企業だから安心とも限らず、自分に合うエージェントは規模や実績だけではありません。
良いエージェントとのご縁が生まれ、キャリアビジョンの実現に繋がることを願っています。
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