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2021.3.30 2021.3.31

上場企業の平均勤続年数とその傾向とは

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石の上にも3年ということわざがあるように、以前は「転職はとりあえず3年働いてから」という考え方が一般的でした。しかし、近年は成果主義を導入する企業の増加や、人材の流動化により、終身雇用制度は崩壊したと言われるようになり、入社から3年経たずとも転職を考える人も多くなってきました。
今回は、日本の上場企業の平均勤続年数の平均やその傾向について、転職の際に見るべきポイントについて考えていきたいと思います。

平均勤続年数とは

平均勤続年数とは、現在勤務している社員の勤続年数を平均した数字のことをいいます。よって、「入社から退社までの平均在籍年数」というわけではありません。
この「現在勤務している社員」には新入社員も含まれますから、新入社員が大勢入社した時点で計算すれば平均勤続年数は短くなることになります。
また、全社員に占める新入社員の割合が多い企業でも、この年数は短くなる傾向にあります。

平均勤続年数が短いからブラック、という見方はもう古い?

入社3年間の離職率が、ブラック企業を判定できる指標として注目を浴びるようになって以来、企業の平均勤続年数が、社会的にクローズアップされるようになっています。この平均勤続年数は、有価証券報告書には記載することが義務付けられていないため、開示しない企業もまだまだ多いのですが、企業への信頼感と新卒者の獲得のために、積極的に開示する企業も増えています。
たしかに、この平均勤続年数の数字は判断材料の一つになりえますが、数字だけでブラック企業かどうかを判断するのは安直です。

ここでは、平均勤続年数が短いとはどのようなことを意味するのか、分析していきたいと思います。

平均勤続年数が短い企業の特徴、短くなる理由とは?

では平均勤続年数が短い企業の理由としては、どのようなものが考えられるでしょうか。よく挙げられるような、居心地が悪い、業績が不安定などの理由以外にも、実は様々な理由が考えられるのです。

企業の年齢が若い

平均勤続年数とは、創業まもないベンチャー企業などの平均勤続年数が短い傾向にあるのも、働いている社員の勤続年数を平均した数字は、会社が設立されてからの年数を決して超えることはありません。また、急成長を遂げている会社も新入社員の採用が増えていると平均勤続年数が短くなります。

他社と合併

企業自体はそれ以前からあり、途中で他社と合併をした、という場合にも平均勤続年数が短くなります。
また他社と合併をしている場合でも、合併元の企業の場合はそれ以前からの平均勤続年数となるので、合併の有無と合併元か先かという点も確認した方が良いでしょう。

若手社員の数が多い

「平均勤続年数」は現在勤務している社員の勤続年数を平均した数字のことなので、当たり前ですが、勤続年数の短い若手社員が多ければ、平均勤続年数も短くなります。
若手社員の数が多ければ多いほど活力があり、意見を言いやすい、風通しがよいと言った特徴が挙げられるでしょう。
逆に平均勤続年数が長い会社ということは、勤続年数が長い=ベテラン社員多いということを意味しており、年功序列の風潮や日本の昔ながらの企業文化が根付いているというような可能性も考えられます。

退職率が高い

昨今、人材の流動性がさらに活発化している社会的要因などから、転職することへのハードルが低くなっています。この傾向によって退職率が高まり、同時にその企業の勤続年数も短くなる、という流れができています。

さらに分解してみていくと、昨今は退職の理由にも変化がみられます。
コロナの影響でさらに変わりつつありますが、生活との両立が難しいため仕方なく辞める人は、減少傾向にあります。売り手市場の現在、給与、勤務時間、待遇、職場の人間関係、仕事内容など、他にもっと良い条件で働ける場所があれば、即、転職を視野に入れる傾向も強まっています。近年の顕著な傾向として、ネガティブな側面がなくても、より自分らしい働き方を求めて転職に踏み切る労働者が増えていることが挙げられます。つまり、社会的に退職(転職)自体、徐々にポジティブなイメージへと変化しつつあるのです。

退職率に付随して考えたいのが、リストラについて。昨今はリストラのニュースなども多いですが、会社としての「入れ替え」を図っているのであれば、求職者にとってはチャンスが多いです。逆に「人を切る」だけのリストラはチャンスが少ない会社なので、どちらのタイプのリストラなのかは知る必要があります。

平均勤続年数が長い企業の特徴とは?

では、逆に平均勤続年数が長い企業はどのような特徴があるのでしょうか。

待遇が一定水準以上

年功序列や福利厚生が整っていることで、社員の士気が上がり、結果として長く勤続しています。
特に年功序列は年々待遇が良くなっていくので、今年よりも来年、来年よりも再来年とモチベーションが維持されやすいという点がポイントです。
また福利厚生についても社員の仕事のしやすさやリフレッシュのしやすさに貢献していることが多く、福利厚生に魅力を感じて勤続する社員も多いようです。

最低限の労働環境がある

この「最低限の」というのは、働く人が会社に求める最低限の環境のことを指しています。
たとえば劣悪な労働環境では勤続が難しくなります。そういう意味で最低限の労働環境が備わっているというのは大きなポイントと言えるでしょう。
また、平均勤続年数が長い企業では最低限の労働環境に加えて日々労働環境の改善がされていることも多く、働く人が働きやすい環境が備わっていることが多いようです。

年功序列で、早期の出世は望めない

平均勤続年数が長い企業では年功序列の制度がとられていることが多く、優秀な人であってもある程度の年月が経たなければ出世することができません。
これは一見デメリットのようにも見えますが、見方を変えれば長く居ることで望める出世もあるとも言えます。
つまり、長く勤めること自体が出世への足がかりとなる可能性があり、毎日目の前の仕事をきちんとこなしていれば道が開けてくると考えることができそうです。

これまで平均勤続年数などについて解説してきました。
数字だけを見て企業を判断するのではなく、なぜこの数字が出ているのかと疑問を持つことを心がけましょう。様々な視点から、色々な可能性を考えることで、自分自身に合った企業を見つけることができるといいですね。

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