2020.9.11 2020.9.15
景気悪化、不況時に転職を考える際に知っておきたいポイント
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長引く国内の個人消費の低迷に加え、昨今の新型コロナウイルスによるインバウンド需要の低下、世界恐慌に匹敵するといわれるアメリカの景気低迷の影響などで、世界的な不況に陥いろうとしています。
このような状況の中では、自らの経験やスキルがいくら自信を持てるものだったとしても、希望通りの転職はなかなか難しいのではないかと感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は景気悪化、不況時に転職を考える際に知っておきたいポイントについてご紹介いたします。
目次
景気悪化、不況時の採用市場について
一般的に景気悪化、不況時の採用市場については
- 採用人数の縮小、ストップ
- 給料などの条件ダウン
- 採用倍率アップにともなう採用基準のアップ
などが挙げられます。
ただ、踏まえておきたい大きなポイントとしては、不況によって全ての業界が求人をクローズしているわけではなく、採用活動を継続、むしろ積極的に採用活動を行っている業界もあるということです。
不況時においても転職を考えるのであれば、まずは幅広く情報収集を行い、積極的な採用が続く企業に対象を絞って考えることが重要だといえるでしょう。
今までの自分の経験等から業界や職種はある程度絞られていると思いますので、まずは自分が目指している業界や職種がどの程度影響を受けているのかをじっくりと分析することが大切です。
転職を考えている業界・職種は、不況によってどのように影響を受けているのか
世界的な不況は、業界・職種問わず経済活動全体に大きな打撃を与えます。
しかしながら、詳しく見ていくと業種や企業によって不況の影響を強く受けたところもあれば、そうでもないところ、むしろ不況によって好調に伸びているところもあるという事実もあります。
新型コロナウイルス蔓延によって自粛ムードが広がり、ほとんどの経済活動が落ち込んだ中、例えばゲームやサブスクリプションの映像サービスが好調だったというニュースを耳にした方も少なくないのではないでしょうか。
どのような業界や職種が景気に左右されやすい、またされにくいのか、それぞれの特徴を踏まえて述べていきたいと思います。
不況に影響を受けやすい業界・職種とは
不況に影響を受けやすい業界・職種の特徴として、「お金に余裕のある人が多いときに必要とされる製品」や「生活する上で必要不可欠ではないサービス」等を提供していることが挙げられます。
皆さんも自身が経済的に困っている際、次のようなサービスや製品を積極的に利用するかどうか考えてみると、イメージしやすいのではないでしょうか。
- 余暇、娯楽(旅行、メディア、飲食、小売業界)
- 投資
- 高額商品(不動産、車、高級時計など)
- サービス全般(イベント、ブライダル、教育、人材)
- 生活・社会インフラに関する業界(食品、鉄道、インフラ全般)
- 生命・健康維持に関する業界(医療、保健、介護)
- IT(コスト削減につながるもの)
といったものが挙げられます。
不況時は経済活動が全体的に緩やかになっていくのと同時に、個人消費も落ち込む為、どの家庭もお財布の紐が固くなりがちです。
「不要不急」という言葉が物語っていますが、やはりある程度気持ちに余裕がないとお金を使いにくいのではないでしょうか。
不況の影響を受けにくい業界・職種とは
不況の影響を受けやすい業界・職種がある一方で、逆に不況の影響を受けにくい、景気に左右されにくいと言われる分野があるのもたしかです。
先に述べた不況の影響を受けやすい業界・職種の特徴を理解できれば、おのずとこちらの特徴もわかるかと思います。
つまり、日々の暮らしを維持するために必要不可欠な製品・サービスを提供している業界や、景気の良し悪しに関わらず安定的に需要が見込める業界や職種に関しては、一般的に不況の影響を受けにくく、景気に左右されず安定していると言われています。
具体例としては、次に挙げるような業界です。
日々の生活に必要不可欠なサービス・製品、緊急時こそ必要性が高まるインフラサービス、また経済活動が困窮している中でコスト削減につながるサービス・製品については、通常時とのニーズが変わらずに存在している業界や職種という理由からか、不況の影響を受けにくいと言えます。
ただし、業界の中でも会社によって優劣もあるため希望する企業があれば採用の有無や傾向について調べておいた方が良いでしょう。
不況時の転職は、中長期的な活動になることを覚悟しておく必要がある?
転職先として検討している業界が、もし不況の影響を受けやすい業界だった場合、多くの企業が当面は採用活動を抑制、ストップしている可能性があります。
企業として経営をしていくだけでも精一杯の状況なので、採用活動に費用をかけて新たな人材を募集する機会が減ることが多いです。
中には人員削減や給料を下げている企業も少なくないため、固定費を下げている企業への転職は当面厳しいと言えるでしょう。
採用活動が絞られるということは、求められる人材のレベル等も上がるということになりますので、やはり通常時よりも厳しい道のりになることを覚悟しておく必要があると言えます。
しかしながら、それだけを理由に自分のキャリアを変えたり、妥協したところを選んだりするのも後々後悔することになるので、あまりおすすめはできません。
不況時において通常時と同様に満足のいく転職活動を行う為には、自らのスキルアップも視野に入れつつ、中長期的な転職活動を見込んでおくとよいでしょう。
中長期的な転職活動を見込む際のポイントは?
それでは、中長期的な転職活動を見込む際、どのようなことに気を付けるべきなのかを見ていきましょう。
能力開発、業界・景気分析、自己分析の充実
先に述べたとおり、もし検討している転職先が景気の影響を受けやすい業界・職種の場合、通常時よりも高レベルのスキル・能力を求められる場合が多く見受けられます。
例えば資格取得等によってスキルアップを試みるのも可能性を高める方法の一つだと思います。
また、不況時における業界全体の動向研究、ご自身のスキルや経歴、素質等を改めて研究・分析する良い機会でもあります。
長い期間転職活動を続けるのは精神的にも体力的にも大変なので、自分にとっての武器になるようなものを身に着けておくことで、自己肯定感を保てるかと思いますし、次の一手に役立てることができるでしょう。
希望条件を見直してみる
不況時において、企業はよほど条件があっている人材、もしくは期待以上のスキルや経験を保持している人材等、通常時よりハードルを高めに設定し、採用活動に臨んでいます。
ですので、不況の時期の転職活動は「ある程度、条件面での妥協」も必要になる場合もあるかもしれません。
もし年収や仕事内容で譲れない条件があったとしても、入社後に条件面改善を見込んで、最初は少し柔軟に、幅広く選択肢を持つことも重要なポイントと言えます。
転職活動を行うのも時期をずらすのも両方とも間違いではない
景気が悪くなることで現在働いている企業や業界にも影響が出てしまい、転職をしたいけれど果たして世界的な不況の中、行うべきかどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
転職活動の時期をずらすのも転職活動を遂行するのも、どちらも正しい選択です。
市場が落ち込み、通常時よりもなかなかうまく進まないことで自信を失くしてしまうこともあるかもしれませんが、事前情報の収集や自己分析の充実によって、少しでも満足のいく転職に近づけることは可能だと思いますので、諦めずにチャレンジしてみましょう。
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